●新しく入荷した本の一部を紹介します。
■ユーロ・ホワイト
帝国主義と植民地主義から見る欧州統合
ハンス・クンドナニ著
一藝社
2900円+税
「欧州のアイデンティティは白人性(ホワイトネス)と密接に結びついているという考えは、日本の読者にとってはほとんど自明のことに思えるだろう。」
■関西の隠れキリシタン発見 茨木山間部の信仰と遺物を追って
人文書院
2600円+税
「カクレ」は九州だけではない。高山右近以降の大阪・茨木でのキリシタンの歴史。
■歴史のなかの貨幣
銅銭がつないだ東アジア
黒田明伸・著
岩波新書
960円+税
歴代中国王朝が鋳造した数千億枚に上る銅銭が日本を含む中世東アジアの政治・経済・社会に大きなインパクトをもたらした。なぜか。
■仏教・イスラーム・キリスト教 祈りと思想の共鳴
嵩 満也、佐野東生・編
法藏館
4000円+税
三大宗教は共鳴するか。モンゴル帝国期の仏教とイスラーム、現代東南アジアにおける仏教とイスラーム等興味深い。
■沖縄 スパイ
キム・スム著
インパクト出版会
3000円+税
今、韓国で注目される小説家の一人キム・スムが問う、東アジアを横断する国家暴力の悲劇、その先にある奇跡のような「連帯」。
■食の属国日本
命を守る農業再生
鈴木宣弘・著
三和書籍
1600円+税
「日本がこれほど命を守るのに脆弱な国になった要因の一つは、終戦直後から米国が日本を余剰生産物の最終処分場とし、貿易自由化を押し付けて日本人に米国の農産物を食べさせる政策を進めたこと。」
■ポピュリズムの仕掛人
SNSでの選挙はどのように操られているか
ジュリアーノ・ダ・エンポリ著
白水社
2200円+税
トランプらが跋扈する背後には、スピンドクター(情報を操作する者)、理論家、最近では科学者、ビッグデータの専門家たちによる緻密な工作がある。
■ナゾの終着駅
鼠入昌史・著
文春新書
950円+税
その電車で終点に行ってみませんか?
糸崎駅も登場。三原に行くのに乗り換えないといけないなんて!
■持続可能なメディア
下山 進・著
朝日新書
950円+税
このまま落日の新聞・テレビではいけない。その処方箋は?
■倭の五王の時代を考える辻田淳一郎・編
吉川弘文館
2300円+税
百舌鳥・古市の巨大前方後円墳の時代、その政権と大陸、東国との関わりは。
■身近な薬物のはなし タバコ・カフェイン・酒・くすり
松本俊彦・著
岩波書店
2400円+税
薬物には「よい薬物」も「悪い薬物」もなく、「よい使い方」と「悪い使い方」があるだけ。「悪い使い方」をする人は、何らかの困りごとを抱えているかもしれない。
■住職たちの経営戦略
近世寺院の苦しい財布事情
田中洋平・著
吉川弘文館
1700円+税
現代ではありません。江戸時代の話。寺檀制度の下での、あの手この手の生残り作戦。
■日本型組織のドミノ崩壊はなぜ始まったか
大田肇・著
集英社新書
920円+税
ジャニーズ、ビッグモーター、裏金、フジテレビ…。
この日本型組織はなぜ今、一斉におかしくなってしまったのか?日本の組織を改善させる方法はあるのか?
■ジャーナリズムの100語
フランソワ・デュフール著
白水社
1400円+税
ジャーナリズムにおける基本的な姿勢を簡潔かつ明確に示す、SNS時代の必読書。
■ノンバイナリー協奏曲
アミア・ミラー著
集英社
2200円+税
子の突然のカミングアウトにとまどう親の本音。
昔のままじゃいけませんよ。
■映画のメティエ 欧米編
筒井武文・著
森話社
3800円+税
リュミエール以降、近年に至るまでの映画を追う。東京芸大大学院映像研究科教授でもある映画作家による画期的映画論集。
■前方後円墳
下垣仁志・著
吉川弘文館
1900円+税
造れば造るほど社会の格差が広がる「差異化の装置」であった前方後円墳が古代国家形成にはたした役割を多面的に解明する。
■てっぱく発 鉄道物語
荒木文宏、奥原哲志・著
岩波ジュニア新書
990円+税
てっぱく(鉄道博物館)副館長と主幹学芸員にが日本の鉄道の歴史と技術を多様な視点で今に伝える。
■沖縄・辺野古の抗議船「不屈」からの便り2
金井 創・著
みなも書房
1800円+税
辺野古の抗議船「不屈」船長による2019~2022年の記録。
■サルとジェンダー 動物から考える人間の〈性差〉
フランス・ドゥ・ヴァール著
紀伊国屋書店
3200円+税
世界的霊長類研究者が性差の本質にせまる。